スラムドッグ$ミリオネア

面白かった。ストーリーにややムリがあるかな、と感じる部分もあったが、そんなことはどうでもよい、と思うくらいには面白かった。しかし最後があんな終わり方するとは思わなかったなぁ。まさか! と仰天し、思わず隣に座ってたうちのやつと顔を見合わせちゃったよ。さすがインド(が舞台の)映画。
タイトルからも当然ながらスラムが出てくるシーンがあるのだが、先だって読んだジョン・アーヴィング『サーカスの息子』*1で、アメリカ人がインドのスラムでロケをするためにスラムのセットを作ったところ、人々が集まって勝手に住みはじめ、あっという間に本物のスラムになったという下りがあって、この映画ではスラムのロケはどうやったのだろうか、と本筋と関係ないことが気になってしまった。
映画は本当に面白かったのだけれど、『面白い』という感想以外だと、やはり本筋とは関係ないが『インドは怖い国だ…』と思った。物乞いに盲目の人がわりといるのは人為的に失明させてるからとか、知識としては知っていたけれど映像で失明させるシーンを見るとやっぱり怖いね。軽々しい気持ちで旅行したら大変な目に遭いそうな予感。インド行きたい行きたい、去年も行ったけど今年も行きたい等と軽々しく口にしていた私は愚かだ。世間知らずのあまちゃんだね。そして帰宅するとたまたま注文していた流水りんこ『インドな日々』

インドな日々 (HONWARA Comics)

インドな日々 (HONWARA Comics)

が届いており、これがまた怖いんだ! 映画の比じゃないかも(もっともインドの怖さを伝える映画じゃないので当然だが)。20年以上インドに通い続けてるこの漫画家*2のインドでの体験が書かれているんだけれど、汚いトイレにはかなり強い筈の著者が流石に怖くて用が足せなかったトイレには、何か得体の知れない巨大生物が便器の中で蠢いていた、とか。あーめっちゃ怖い。夜、うっかりそんなトイレ入っちゃったら死んじゃいそう。他のバックパッカーと一緒に食事に行った折には、同行者の食べていたものにゴキブリの足が入っており、『そういえばさっき何か硬いものを食べたんだけど…』って、ヒィ〜ッ!! 食べちゃったの!? アイツ食べちゃったの!?? もー絶対インドでは何も食べない、決して何も食べるまいぞ…! とかたく決意したけれど、去年もうインド行っちゃってるから手遅れであった。あ〜。

*1:インドが舞台で映画の話が多々出てくる。

*2:インド好きが高じてインド人と結婚もしている。