初めての経験

体調不良により昨日は仕事を休み、週末の2日間とあわせて丸3日引きこもっていたら*1完全に引きこもりぐせがついて今日も休みたくなってしまったのであるが、所得の問題があるのでなまった体に鞭打って出社。職場の人がわざわざ私の席までやってきて「もう調子は大丈夫ですか?」と心配してくれたが、ひょっとしたらあれは『あまりにヒマな現状であるので、無理に出社せずもう1日くらい休んでもらっても構わないというか寧ろ好都合』という意味だったのかもしれない。ヒマだー。
本当に本当に、全くすることがないのでネットを見てばかりいて、かといってそうそう調べたいことがあるわけでもなく惰性で検索しつづけていると、ふと昔読んだ短文のことを思い出した。ひょっとしたら拾ってこれるかも、と検索してみると果たして見つけることが叶い、読めて満足。
斎藤美奈子『愛書狂』第14回
思えばこれが斎藤美奈子との出会いであった。面白いねー。
ちなみにこれ、白水社のHPで連載されていたもので、他にも何か面白いもんはないかと探していたら、見つけた。
『実録・気になる部分』岸本佐知子2004年12月
そのなかのこれ、2月8日(日)の記述。

2月8日(日)
 新百合。父が「どーも君」を実在の動物だと信じていた件。妹の会社では上司の誘いを断れずに飲み屋に連行されることを「ドナドナ」と言う件。等々。

ド、ドナドナ…! 死ぬかと思った。改めて書くがこれを読んでいたのは仕事中である。そしてこれを書いている今も仕事中である。仕事中に肩を震わせて笑いをかみ殺すのは、電車のなかで肩を震わせるよりも大分問題がある。笑いの衝動をここまで必死に押し殺したのは生まれて初めての経験である。よく考えたらこの『ドナドナ』のくだりは数年前に読んだ気がするが、それでも十分面白かった。あんまりヒマだからって面白い文章を探すのは危険、というのが今日の教訓。

*1:正確には3日間のうち1回だけ外出。しかも漫喫。