人の呼び名は難しい

性別は判明していないものの、胎児のことを「たろちゃん」と呼んでおり、呼び慣れてしまったせいか、もし男児であった場合に名前を「太郎」にしたらどうか、とうちのやつに提案したら却下された。なんでだよ。かわいいじゃん、ねぇ。じゃあ分かった、本名は別につけるとしてニックネームを「たろちゃん」にしよう、と言ったところ、「オレみたいでかわいそう」と。どういうことか問いただすと、「結婚したのに未だに『サトウ(仮名)さん』と呼ばれる。太郎じゃないのに『たろちゃん』と呼ばれる」と。そういや以前、やつがプスーッと放屁した時に「サトウ(仮名)プス」というニックネームをつけ、子どもに「プス」って呼ばれたらどうする? と聞いたところ、「プスは構わないが『サトウ(仮名)』と呼ぶのは許さない」と言っていたなぁ。イヤなんだな、名字で呼ばれるの。結婚した当初は私が「サトウ(仮名)さん」と呼ぶと「自分も『サトウ(仮名)』でしょ?」などとイチイチ言ってきて面倒くさかったが、今ではすっかり諦念、なにも言ってこなくなった。
そもそもなぜこのような呼び名になったか。知り合った当初はやつの方が4歳下だったので「サトウ(仮名)くん」と呼んでいたのだが、なんか面白くないな、と思い、中学校の不良グループにて三下が番長におもねるようなイメージで「サトウ(仮名)さ〜ん」と呼ぶことにし、それがなぜか定着、今に至るというわけ。人の呼び名は難しいねぇ。もうかれこれ5年も「サトウ(仮名)さん」と呼んでいるので今更変えられない。
自身の配偶者の呼び名も難しいが、もっと難しいのは友人の配偶者の名前だ。普通は「旦那さん」とか「ご主人」とか呼ぶのだろうけど、私自身がこれらの呼び方がキライなので、自分の口から発するのに大いに抵抗感がある。それでも相手夫婦が問題なければ自身の抵抗感を押さえて「旦那さん」とか呼ぶわけだが、私の友人も私と同様これらの呼称がイヤな場合、どうしたらいいのか。そう思ってどう呼んだらいいか確認したところ「名前+さん」が望ましいと言うことなので最近ではそう呼んでいるが、いま困っているのはこの日記で友人の配偶者をどう表記するかだよ。まさか実名あげるわけにはいくまい。ということで「夫さん」という呼称を導入したいと思う。ヘンな言葉だなぁ、とは思うが、きっと人々が普通に使うようになったら違和感もなくなるに違いあるまい。「奥さん」もキライだから「妻さん」も導入したいものである。
で、さっそく友人の夫さんの話。日曜日に会った友人の夫さんはカメラのレンズに対する知識が物凄く、きっとレンズの話が好きなんだろうね。私なんかデジタル一眼レフを持ってはいるものの「ただ所有している」という感じで素人もいいとこ。話し相手としてはとても詰まらんのに違いないのに、素人相手にいろいろいい情報をくれたのだ。最終的にはおすすめレンズの型番を教えてくれ、それで早速その日のうちに購入。単焦点レンズは楽しいなぁ。一眼なのにあんまりボケない、と思ってたけど、ズームレンズ使ってたからいけなかったのだな。俄にカメラに対する興味が大きくなってきた。これで今日からバラ色のカメラライフが! そしてそのうち望遠とか、超広角レンズとかほしくなって、最終的には泥沼のカメラライフだ。人生、金・金・金だな! 働けばいいのか? それはそれでイヤだ。まーいいや、貧乏でも。楽しけりゃいいな!