Chemins

乃木坂Cheminsにて学生時代からの友人Mちゃんとランチ。なんと、客はわれわれ二人のみ。貸しきり状態でやりたい放題食べてきた。食前酒に、覚えきれないくらいいろんな種類のかんきつ類の果汁でシャンパンを割ったもの。色味も黄味がかった鮮やかなオレンジでさわやか、口の中も勿論さわやかで二重の意味でさわやかであった。先月はベリー類(こちらも確か7〜8種類のベリーの果汁で、当方思いつくのがラズベリー、ブルーベリー、ストロベリー、クランベリー程度で残りは皆目検討もつかん)の果汁でシャンパンを割ったものであの初夏の季節にはあれが相応しかったけれど、ベリー類よりもかんきつ類の方が口当たり軽く楽しめた。
アミューズはいつものブルーチーズと胡桃の一口サイズのシュー。これ、いつ食べても美味しいね。それから前菜一つ目はいつもどおりにんじんのムース、コンソメジュレと海胆乗せ。ほんっとうに最高。何でこんなに美味しいんだろう。毎月食べてるけどいつも心中「おかわり!」と叫んでいる。見た目も美しいけれどその美しさ以上にその味わいに感動させられる。ここまで人の心を動かす一品を作れる料理人はそうそういないと思う。前菜二品目はナスと鶏肉の温かいお料理。夏のナスってとろとろで本当に美味しいね。それからメイン。メインは鴨肉。しかし出てきたのは予想とだいぶ違った雰囲気の一品であった。鴨っていうとやっぱりローストしてフルーツで作ったソースをかけるイメージがあるけれど、これは骨付きの鴨肉を表面の皮目を極限まで香ばしく軽やかに焼き上げ、しかし中の肉はあくまでジューシーに仕上がっていた。こういうタイプの鴨料理って初めてかもしれない。食後は勿論チーズも頂き、デザートも完食。エスプレッソでしめてきた。
このお店の居心地の良さにはいつも感心させられる。客を疲れさせない気配りの仕方なのだ。距離の測り方が絶妙というべきであろうか。勿論お料理が好きだから毎月食べに行ってるんだけど、でもお料理だけでなくこの居心地のよさのために通ってしまうのかもしれない。スタッフも素敵な方ばかり。本当はワイン飲みたいんだけれどああいう感じの良い店で醜態さらして出入り禁止にされたら困るのでここではいつも謙虚にしている。しかし以前大人数で行った時に1本だけ空けたのだが、これがまためちゃめちゃ美味しかったのだ!さすが、オーナーがソムリエだけある。こんな美味しいブルゴーニュは滅多に飲んだことない(単に私が普段高いワインをあまり飲んでないだけかもしれないけど)。来月も絶対行こうっと。