10万円のパフェ

アメリカのどこかの街で、店の50周年を記念して10万円のパフェを作ったそうだ。どんな素材を使うとそのような値段設定が可能になるのかと一瞬テレビの画面に視線が釘付けになったがなんということはなかった。単にキャビア使って金箔で覆っただけでがっかり。実に下らない。何でもキャビアと金箔使えば豪華になると思って、発想が安易なんだよ。しかもこの食品に金箔を使うという思想が私の性に合わない。意味ないし。日常無駄なもの、意味の無いものに魅力や面白さを感じる私であるが、何故金箔食品には呆れたような軽蔑したような視線を投げかけてしまうのか。いや、ほんのちょっと使ってる分には見た目が華やかになるし、食べ物というのは味覚だけでなく視覚も喜ばせるものであるのでその存在理由は認めないでもないのだ。
しかしだ。このパフェときたらどうだ。金箔に覆われたアイスクリームが美味しそうに見えるか?成金趣味で下品でしかない。しかもモチベーションが気に入らない。視覚にうったえて食欲を刺激するために金箔を適度に使用するのではなく、値段設定を上げるために使っているに過ぎないのだ。ここが兎に角気に入らないのだ。食品に対する態度が純粋ではない。私に言わせれば食べることは喜びだ。心から美味しいと思えるものを口にしたときの感動、そのために生きているといっても過言ではない。それがなんだ。味覚を満足させること以外を目的にした金箔使用だ。こんなものは最低だ。私はこんなものは食品として認定しないね。これに10万円使う余裕があるならばボローニャまで行ってスパゲッティ・ミートソースを食べて日帰りで帰ってくるほうがずっとましだ。