熱源に惹きつけられる

次は旧王宮。王宮として使われていたのは16世紀までだったそうで、なので例えばスペイン王宮みたいな派手さはないです。なんでスペイン王宮かって、ちゃんと中身を見た王宮がそれだけだったから。派手さではきっとフランスの方が勝ってるんだろうけど実物見てないので比較できません。ここは特別に何か置かれているわけでもなく、入って直ぐのところは閑散としていました。2階部分に上がると壁面や天上に色んな種類の紋章が描かれている。で室内に緑色の巨大な陶器の物体が置いてあり、それが何なのか私には分からなかったのだが、人々が代わる代わるそれに触っていくのである。でその都度監視のおばちゃんが「触んないで!」と叫んでるんだけど、それでも触っていく人が絶えない。私の目前でも韓国人の女の子がおばちゃんに怒られていた。後になって気になってそれに近づいてみたら分かったんだけど、どういうシステムかは不明だが発熱してんの、それが。つまり暖かいわけ。う〜ん、この寒さじゃ触るなって言われても理性を忘れて近づいてしまうだろう。私も気がついたらそこから1cmの距離まで顔を近づけていた。はっと我に返り周りを見渡すと、おばちゃんが鋭い目線で私のことを見ていた。少しでも触れたら注意してやろう、そんな気迫に満ち溢れていましたよ。
旧王宮の最後の最後にここの城の歴史を紹介したドキュメンタリーを流していて、ナレーションは勿論チェコ語。だから分かるわけがないんだけど、映像の撮り方や音楽の使い方が面白くって結局最後まで見てしまった。DVD買おうかと思ったけど、そんなものは一時の感情に過ぎないのが目に見えているので止めた。大人な判断でしょ。