「歩き方」大活躍

夕食は同じ宿に泊まっている卒業旅行中の大学生の女の子とチェコ料理に行った。お店自体は宿のお嬢さんに紹介してもらったので味は確かだ。トラムの通りに沿ってずーっと進めばその店はあると言うのでその言に従ったのだがなかなか店が現れない。心配になって通りがかりの年配の男性に店の所在を尋ねたらば英語が通じなかった。こちらのチェコ語といったら「こんばんは」「ありがとう」「チェコ語わかりません」「英語話しますか?」この程度。全然役立たず。店の名前をとりあえず連呼してみたが、相手が何を言っているのか分からない。コミュニケーションが取れないまま時間ばかりが過ぎていくのでもう少々強引だが「ありがとう」と言って立ち去ろうとしかけた。そうしたらそのおじいさん、どうしたと思いますか?通りがかりの他の人々を呼び止めて皆に聞いてくれているの。
そんなに頑張ってくれているのに何もせずにいるわけにはいかない。何か手段はないか、そう思ってメモを取り出して店の名前である“CHUDOBA”とレストランを表す“RESTAURACE”を書いて見せたら途端に話が通じた。どうも我々が食事をするところを探しているとは思っていなかったらしい。多分通りの名前を聞いていると思っているのだろう。その場にいたおじいさんもおじいさんが呼び止めたおじさんたちも安心した笑顔を見せながら場所を教えてくれて、店の前に来たら再び「ここだよ」と教えてくれた。なんて親切な人々なんでしょう!イタリア人に道を尋ねると向こうも結構いい加減に教えてくれたり、人づてに聞いた話だがドイツ人に道を尋ねると、正確に教えてくれるもののその道順を本人にも正確に繰り返させるので面倒くさかったりと国によって様々だが、チェコ人はこの点では確実に親切だと思う。心が温まりましたとも。
で漸くたどり着いたその店は暖炉のある感じの良い店でありました。しかしチェコっぽい料理が食べたいと思っても名前が分からない。英語メニューだとチェコっぽさが埋もれるのである。ここにきて意外なことに「歩き方」が大活躍。「歩き方」に載っている料理の写真を指差して「これが食べたい」「これを食べさせろ」と言ったら出てきた。いやぁ、便利なものですね。今後はロンリープラネットと「歩き方」の2本柱で、適材適所で行きたいと思います。おかげさまで美味しいチェコ料理が食べられました。ビールも500mlで約120円。美味しかったです。満足です。満腹です。チェコ料理の子どもを妊娠しています。つまり腹が出っ張ってます、食べすぎで。なのでもう寝ます。おやすみなさい。