博物に目覚める

キュビズムを堪能した後は一転してストラホフ修道院へ。ここの図書室が凄いことになっているらしいので見てみたかったのだが、私個人の趣味からすると図書館よりも手前にあった展示物に圧倒された。なにがあったのかというと、気持ちの悪い魚介類と爬虫類の標本。あれ、どれくらい古いものなんだろう。世の中で標本にできる一通りのものが揃っていたのならばここまで感激しなかったと思う。明らかに気色の悪いものばかりが集められていたのだ。カニの標本なんて色あせて殆ど白くなっちゃってんの。これをみて「不味そうなカニだな」という感想を漏らしてしまった自分にも驚いたけど。
イソギンチャクもあったしアルマジロもあったし鰐もヘビもあった。蛸の干物めいたものもあった。この趣味最高だな。正直言ってプラハに来てから見たものの中で一番面白かったかもしれない。ちょっと離れたところにはアストロラーペみたいなものもあったし、勿論図書館そのものも素晴らしかったし、私はここに住みたい。ここを書斎にしたい。あ〜あ、なんで私は貴族に生まれなかったのだろう。貴族に生まれてたら資産をこういう何の役にも立たない趣味的なものに全投入して生きるのに。このような非生産的な活動は貴族みたいに精神に無駄なゆとりのある人種じゃないとできないもんね。いやはや、兎に角面白かったです。でも恐らく普通の人には面白くないと思われます。