午後は再び徘徊老人

本当に徘徊老人です。自分が何故、何のために、一体どこを歩いていたのか記憶がありません。確かにビールで多少酔っていた事は認めます。聖なる酔っぱらいの伝説〜、などとほざきながらウロウロしておりました。しかし所詮ビール、酔いはあっという間に醒めたんですよ、本当に。途中でやはりカフェで小休止をしたりもしたが、それにしても何を求めていたのか分からない。最初はカトラリーを求めて彷徨っていたのだが、私が気に入ったものはイタリアのものでしかも3900コルナもしたのだ。6人分セットで。たかがスプーン・フォーク類に2万円近くも費やせるか?私ならやりかねないね。実際買いかけた。本気で買おうか迷った。しかし6人分も絶対に必要ないので断念。断念した理由が間違っている気がするが。
この後くらいから怪しい。記憶がない。なのにお昼を食べてからどうも5時間近くプラハの街を彷徨っていたようだ。どこをどう歩いたらこんなに時間が経つのだろう。小休止といったって30分程度のことだ。少なく見積もっても確実に4時間は徘徊していたことになる。食べられる量が減ったことで老いを実感していたが、老いどころの話ではない。これでは本当に徘徊老人である。果たして私は無事に日本に帰れるのでしょうか?もし死んだら私のことは「プラハで客死した女」と記憶してください。「客死」という言葉に憧れがあるのです。ヨーゼフ・ロートのまねっこ。パリ行かなきゃ、パリ。